［photo by Tim McLean　伊豆 城ヶ崎海岸にて］

2024年のごあいさつ

　私たちシープラスエフ研究所（略：C+F）の活動は、昨年で３６年（前身のC+Fコミュニケーションズを含めると４４年）を迎えました。人が人生を歩む上で、良質で効果的なこころの指針との出会いがいかに助けとなるかを実感し、活動を続けてきました。これまで関わって下さった数えきれない方々の真摯な取り組みやつながり、そして私たちの活動へのご理解や応援のおかげです。心からお礼申し上げます。

　世界的には昨年、さらなる戦争が加わり、自我的な欲求や恐れから、力でコントロールしようとする動きが強まり、悪い方向に向かっているように思えます。ただ、厳しい現実があるとはいえ、悲観的な見方を強めていくことは解決につながらず、むしろ状況を悪化させかねません。日本国内でも政治や企業などにおいて、さまざまな不祥事がありましたが、実態が表にでることが変化を生み出し、よりよいあり方に向かうきっかけとなることを願います。

　多くの前向きな取り組みや可能性もあることに目を向け、ひとりひとりができることに取り組み、頭も心もできるだけクリアな状態であることが、よりよい選択や行動、ひいては望ましい社会につながります。ふとした考えや感覚、行動が、時に大きな流れをつくるきっかけとなることは、個人的経験からも言えますし、「バタフライ効果」と言われるように、実例と共に実証されていることでもあります。昨年もそのような気持ちで取り組んだ一年でした。

　おかげさまで昨年のC+Fの活動は、大変アクティブで充実した一年でした。ワークショップや経営者研修、企業研修など、いずれにおいても参加して下さった皆さんの真摯な取り組みや変化に希望を感じることができ、多くの心に残るご感想をいただいて、大変ありがたかったです。また、リアル（対面）のワークショップの再開に加え、ハイブリッド（オンライン＆リアル）、後日配信など、新しい方法にもチャレンジでき、今後オンライン、リアルそれぞれが充実したものとなるよう、経験を積むこともできました。

　地元伊豆の地域活動では、SDGs（持続可能な開発目標）を意識した取り組みを始めました。まだ緒についたばかりですが、これまでの活動をSDGsの観点から見直すと共に、よりSDGsを意識した活動を取り入れられるよう、継続的に取り組みたいと思います。

　本年も、こころの指針や気持ちの支えとなり、前向きな変化を生み出す助けとなる優れた考え方や効果的な方法を紹介していきます。ひとりひとりが尊重される場で、安心して自由に探求できることで、自分自身を見つめ、癒し、可能性を広げていけるようサポートしていきます。

　今年はワークショップに関しては引き続き、エニアグラムやバイロン・ケイティ・ワークを中心に、体験的ワークショップを提供してゆきます。プログラムの充実や再編成、コンテンツ作成などに取り組みます。C+F主催以外では、経営者や企業向けの研修も実施予定です。ワークショップや研修がどのようなものかにつきましては、下記「C+Fの活動概要」をご覧いただけます。

　参加された方々の確かな良い変化に接することが、私たちにとり、励みや希望となっています。また、皆様のご協力のおかげで、安心できる温かな探求の場となっていることを、大変ありがたく思っています。

　私たちはこれからも、それぞれの場で懸命に生きている個々人が、自らの力を高め、希望を見出し、新しい可能性を生み出していけるような機会やつながりを提供し、支援していきます。自分自身の取り組みと、それを支えるつながりを通じて、新しい可能性を開き、社会や地球環境のより健全で創造的な発展に貢献できればと思います。そのような私たちの試みに加わっていただけることを、心より願っています。

C+F研究所 ティム・マクリーン、高岡よし子、守屋智一  

C+Fの活動概要

1. ワークショップ：

＜エニアグラム＞
　９つの性格タイプのシステムで、もっとも正確で詳しい心の地図とも言われ、世界的に高く評価されてきました。深い自己理解や他者理解を促し、個人の可能性を広げ、自己成長や対人関係において、多大な助けとなります。

＜バイロン・ケイティ・ワーク＞
　ストレスになったり、可能性を制限するビリーフに対し、「４つの質問と置き換え」を行うことで、視野が広がり、思考がクリアに、そして心が軽くなります。シンプルな手法ながら効果が高く、前向きで主体的な関わり方や行動、問題解決などに導く画期的な方法として、世界的に大きな反響を呼んでいます。

2. 経営者を対象とする研修：

　ティム・マクリーンは長年、世界最大規模のネットワークをもつ経営者団体において公認ファシリテーターを務めています。コーチングなどをベースとし、経営者の気づき・変化・成長を促すサポートをしています。

3. 企業など組織向けの研修：

　役員向け研修、階層別研修、部門別研修などです。それぞれの組織の状況やニーズを踏まえ、プログラムをカスタマイズします。もっとも重要な基盤となる信頼関係構築やコミュニケーション力の向上を促すと共に、リーダーシップの育成や風土改革、メンタルケアなどに役立つ研修を提供。
「エニアグラム」、「リーダーシップ・サークル」、「バイロン・ケイティ・ワーク」、「傾聴」、「コーチング」などの考え方や手法の中から、プログラムを構成します。

　企業研修においては、役割としてだけではなく、ひとりひとりの人間として尊重されることで、信頼関係や可能性を広げていけるような文化が醸成されるよう、サポートさせていただいています。
単発の研修もありますが、継続的に関わらせていただくケースもさらに増えており、より効果的で総合的なサポートが可能となっていることを、うれしく思っています。