● 心の道 四国遍路の旅 Ohenro Pilgrimage |
四国全体を巡る遍路道は、弘法大師(空海)が千年以上前に定めた、世界的にも珍しい、円環の巡礼ルートとなっています。この道は1,360キロにも及び、古代からの聖地が多く含まれています。それは4段階に分かれ、「発心」<徳島>、「修行」<高知>、「菩提(目覚め)」<愛媛>、「涅槃」<香川>と進んでいきます。心浮き立つ出発点から始まり、難局を乗り越えて旅を完結し、次のサイクルへとつなぐのです。これは人間が通過する基本的な心の段階を表しているとも考えられます。
遍路の旅を始める理由は、さまざまです。その歴史や文化、自然に直接触れたいという好奇心。また、人生の岐路に当たり、どうしていいかわからないとき、これからの方向性を見きわめたいとき。自分を知り、癒したいとき。誰かのために、そして平和のために祈りたいとき等々。ともかくも歩きたいということもあります。お遍路の道はそのために長く存在してきました。またこうした心の探求を、地元の人たちが暖かくサポートしています。
それは日常生活を離れ、一歩一歩進むことに注意を集中し、自分が生きていること、生かされていることを確認する貴重な機会です。心に残る出会いに満ち、これまで参加された方の人生に深い影響を与えてきました。聖地を巡るとき、私たちは内なる聖地、「心の道」を巡礼しています。
この旅では、弘法大師の伝統を尊重し、お寺を参詣するときの基本的作法について、わかりやすくお教えします。但し、特定の信仰とは関わりなく、各参加者の参加動機を尊重します。これまで、20歳代から70歳代までの方たちが参加しました。普通に健康であれば、歩き通すことができます。
弘法大師は巡礼者のひとりひとりの心と杖の中にいて、共に歩き、支えていると言われます。お遍路の心は、「同行二人」です。共に歩いていただける方をお待ちしています。
●先達:ティム・マクリーン
■参考図書:魂の旅の段階
*お遍路について、ティム・マクリーンが執筆した論文です。
■雑誌『四国へんろ』 インタビュー
*お遍路専門雑誌による、ティム・マクリーンへのインタビューです。
『四国八十八カ所めぐり』(日本交通公社)
*ガイドブック。C+F のお遍路の旅が写真で紹介されています。
『四国遍路ひとり歩き同行二人』(へんろみち保存協力会)2冊セット
*歩き遍路の必携マニュアル。連絡先:TEL0899-52-3820
『ある日突然、お遍路さん』(高田京子著、JTB刊、 税別¥1,400)
*初期の頃、第1回目(93年)から第3回目まで参加した方が、お遍路
体験について書いた本です。今とは状況が違っていますが、旅の参考に
なると思います。C+Fの旅の写真もいろいろと入っています。